判定の根拠›賃貸契約書チェッカー
賃貸契約書チェッカーは、何を根拠に判定しているか
家賃・敷金・礼金・更新料が高いか安いかは判定しません
家賃や一時金には公的な相場統計が存在せず、地域・築年数・設備で大きく変わるため、金額の高低は判定していません。判定しているのは条項の書き方だけです(原状回復の特約に負担範囲が明記されているか、敷引きの定めがあるか、付帯サービスが任意と分かる形か、解約予告期間と違約金が書かれているか)。ハウスクリーニング費用についてのみ、有効とされた裁判例が月額賃料の半額以下であることを妥当性の根拠のひとつとした、という一点を目安として示しますが、これも金額の高低の判定ではありません。
この領域に公的な相場はあるか
家賃・敷金・礼金・更新料・解約予告期間について、公的機関が公表する相場統計・標準値は確認できなかった(2026-08-23時点の調査範囲)。地域・築年数・間取り・設備で大きく変わり、国土交通省も標準的な水準を示していない。したがって本サービスは金額の高低を一切判定せず、契約書の条項の書き方だけを見る。唯一、ハウスクリーニング特約についてのみ、有効とされた裁判例が『月額賃料の半額以下』であることを妥当性の根拠のひとつとしたことを、国土交通省ガイドライン経由で確認できているため、賃料との比を目安として示す。
判定に使っている根拠(8件)
原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)
民間賃貸住宅の原状回復
国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」
経年変化や通常損耗に対する修繕義務等を賃借人に負担させる特約は、賃借人に法律上・社会通念上の義務とは別個の新たな義務を課すことになるため、次の3要件を満たしていなければ効力を争われることに十分留意すべきとされる。①特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること ②賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること ③賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること。
国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」
クリーニング特約の有効性は、(1)賃借人が負担すべき内容・範囲が示されているか (2)本来賃借人負担とならない通常損耗分も負担させる趣旨と具体的範囲が明記または口頭説明されているか (3)費用として妥当か、で判断される。有効とされた裁判例では専門業者清掃費2万5000円(税別)が『月額賃料の半額以下』であることが妥当性の根拠のひとつとされた(東京地裁 平成21年9月18日判決)。
国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
民法 第六百二十一条(賃借人の原状回復義務)
令和2年4月1日施行の改正で、通常損耗・経年変化が賃借人の原状回復義務に含まれないことが条文上明文化された。
民法(明治二十九年法律第八十九号)/e-Gov法令検索 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
民法 第六百二十二条の二(敷金)
令和2年4月1日施行の改正で、敷金の定義と返還のルールが条文上明文化された。名目が「保証金」「預り金」であっても、担保目的で交付する金銭であれば敷金にあたる。
民法(明治二十九年法律第八十九号)/e-Gov法令検索 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
消費者契約法 第十条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
条文が存在することの確認にとどめる。個別の条項(更新料・敷引き・違約金など)がこの条に当たって無効かどうかは、金額・契約期間・他の一時金の有無など具体的な事情の総合判断であり、本サービスは判定しない。
消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)/e-Gov法令検索 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
宅地建物取引業法 第三十五条(重要事項の説明等)第1項
敷金・礼金・更新料・鍵交換費用・保証料などは第7号の「借賃以外に授受される金銭」にあたり、その額と授受の目的が契約成立前に宅地建物取引士から書面で説明されていなければならない。解約に関する定めは第8号、違約金は第9号。
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)/e-Gov法令検索 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
消費者ホットライン
地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内する全国共通の3桁番号
消費者庁「消費者ホットライン」 / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ high
判定していないこと(2件)
裏が取れなかった値、またはそもそも基準が存在しない項目です。値を持っていないので、判定を出しません。 あとから出典を確認できたら値を入れて判定を有効にします。
裁判所「裁判例検索」(当該裁判例の個別ページは2026-08-23時点で取得できず)
更新料条項の有効性については最高裁の判断があるとされるが、2026-08-23時点で裁判所ウェブサイトの当該裁判例ページを取得できなかった(URLが404)。裏の取れない判例要旨を判定の根拠に使わないため、本サービスは更新料条項が有効か無効かを判定しない。判定するのは『更新料の額と更新の周期が契約書に書かれているか』だけで、有効性は消費者契約法第10条という条文があることの案内にとどめる。原典を確認できたらここに要旨を入れて判定を有効にする。
裁判所「裁判例検索」(当該裁判例の個別ページは2026-08-23時点で取得できず) / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ none
解約予告期間の標準値(公的な標準値・上限が確認できず、月数の長短を判定していない)
解約予告期間について、公的機関が示す標準値・上限は確認できなかった。1か月前が多いとされるが出典を確認できていないため、月数の長短は判定しない。判定するのは『解約予告期間が契約書に書かれているか』と『予告期間ぶんの賃料を支払う定めになっているか』だけ。
出典なし(このサイトが置いた目安です) / 確認日 2026-08-23 / 確からしさ none
いつ、どうやって裏を取ったか
確認日 2026-08-23/基準の版 2026-08
国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」本文PDF、および e-Gov 法令API で民法第621条・第622条の2、消費者契約法第10条、宅地建物取引業法第35条の条文本文を取得して照合。ガイドライン由来の記述と民法621条は、同日に services/taikyo/market.json で照会済みのものと同一の出典・同一の値を用いている。
入居前の賃貸借契約書を対象にする。家賃・敷金・礼金・更新料の金額そのものには公的な相場統計が無いため金額の高低は判定せず、判定は制度側(原状回復の特約が有効性の3要件を満たす形で書かれているか、敷金の返還が条文どおりか、重要事項説明が行われたか、任意のオプションが任意と分かる形になっているか)に置く。
実際に集まった見積から分かっていること
まだ0件しか集まっていないので、出していません (50件から出します)。 少ない件数の中央値を「相場」として出すと、裏の取れていない数字を根拠のように見せることになります。 このページが判定していないことを並べているのと、同じ理由です。
一次資料
- 国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(平成23年8月) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf (2026-08-23 照会)
- e-Gov法令検索「民法」(明治二十九年法律第八十九号)第621条・第622条の2 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (2026-08-23 法令API v1 /api/1/articles で条文本文を取得)
- e-Gov法令検索「消費者契約法」(平成十二年法律第六十一号)第10条 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061 (2026-08-23 法令API v1 /api/1/articles で条文本文を取得)
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(昭和二十七年法律第百七十六号)第35条 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 (2026-08-23 法令API v1 /api/1/articles で条文本文を取得)
- 消費者庁「消費者ホットライン」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/ (2026-08-23 照会)